煮魚

土曜日、連休中もカレンダーどおり営業するからという中崎町の酒屋立ち呑み「盛進商行」へ向かう。
客は私一人。カップ酒の燗、小芋と鶏肉の煮物でのんびり呑んでいると米屋のYちゃんが入ってくる。一ヶ月ぶりに顔を見るような気がする。燗酒もう一本追加で世間話。後は任せて店を出て、阪急中津駅までとことこ歩く。
駅のトイレで用を足して駅前の立ち呑み「マルヨシ」の縄のれんをくぐる。八州一の燗と、ケースの中の高野豆腐でちびちび遣る。大将は相変わらずの酔っぱらい状態。黒板に“魚煮”とあるが呼びにくいので“煮魚”と言ってお願いする。何が出てくるのかな。
立派な煮魚の皿をカウンターの上にコンと置いて大将曰く。
「なんか解るか!」
「こら、立派なカレイですな」
「ええやろ! 安うしとくわ」
大きくてふっくらと厚みがあり見ただけで良いものだと解る。まず表側の白くて上品な身を……、旨い! 魚を裏返して燗酒をもう一合。裏側は煮汁がたっぷり染みて、また違う味わいがして儲けもの。合わせて九百八十円。安うしてくれとるな、本気やったんや。階段を登り倒して電車に乗る。

煮魚_c0102003_1294943.jpg

煮魚_c0102003_1210717.jpg

煮魚_c0102003_12102588.jpg

煮魚_c0102003_12104258.jpg

by Shashin-Zake | 2007-11-25 12:12 | モノクロ写真