「武庫大橋」その② おしまい

この橋の長さは約二百メートル、幅は約二十七メートルで、幅だけを比べれば同じ国道二号線の「淀川大橋」よりも広い。低水敷(普通時の水路部分)には六連の鉄筋コンクリート開腹アーチ、高水敷(水量が増すと水を被る部分)には右岸に三連、左岸に六連の充腹アーチがバランス良く連なっていて、そのプロポーションもさることながら、ディティールのこなし方を見ても日本人離れをした造形センスを感じる。
開腹アーチ奥の支柱列、欄干下のブラケット、充腹アーチの橋脚部など、見えにくい部分も手を抜くことなく丁寧にデザインされていて、ただただ敬服するばかり。型枠工事はさぞかし大変であったろうなと、余計な心配をしたくなるほどだ。
ところで、「○○大橋」と呼ばれる橋の近くには「○○小橋」があったり、もしくはあったという場合が多い。淀川に架かる「十三大橋」に連なって中津運河跡を渡る「十三小橋」もそうだし、堂島川に架かる「堂島大橋」の北側には、今はない蜆川に架かる「堂島小橋」があった。「武庫大橋」の場合はどうなのだろうか、調べてみたい気もする。
実はこの日、神戸在住の友人N子ちゃんを誘ってJR甲子園口で待ち合わせ、歩いて橋を目指した。橋を眺めながら缶ビール、安ワインを一本空け、橋なんかに興味のないN子ちゃんをほっといてかなりの枚数を撮った後、隣の立花駅まで歩いて駅前の立ち呑み名店「のんき」を覗いた。競艇場行きシャトルバスの発着と、二台のモニタに映し出される競艇と競馬の中継放送を見ながら絶品のアテ、カレイの煮付けで冷や酒を二、三杯呑んだ。後、たこ焼きも喰ったりして立花駅で解散。

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◎兵庫県/尼崎市・西宮市
by Shashin-Zake | 2008-10-15 18:37 | モノクロ写真